陰山英男著「学力は家庭で伸びる」は就学前の親子のバイブル

陰山英男,学力は家庭で伸びる

生活改善なくして学力向上なし。子供の「力」は家庭で伸びるのです。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

百ます計算で有名な陰山英男先生の著書「学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 」は、子供が小学校に入学する前に読みました。

シングルマザーになっていたし、あまり心に余裕がなかったので実践しきれなかった部分も多いけれど、この本がなかったら子供との信頼関係も、学校との関係ももっと悪かったと想像しています。

というのも、この本の中には子供の『生きる力』を家庭でつけるメソッドが41も書かれているから。子供との信頼関係の築きかたや、学校との付き合い方など、就学前から意識しておけば、間違いなく親子の関係にポジティブに働くことばかりです。

  • ジワジワ効いて結局「学力」が上がる16か条(第1章)
  • 毎日の生活で「会話力」がつく13か条(第2章)
  • 「自分でできる力」を育てる12か条(第3章)

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)目次より

この本は、陰山英男先生が小学館の女性誌「マフィン」に連載していたものをまとめたものです。マフィンは若い女性(20代から30代)をターゲットにした女性誌で、この連載を読んでいたのは若いお母さんたち。

そういう事情で、この本の中では「お母さんが」「お母さん自身が」という表現がとっても多いんですが、「両親が」と読みかえてもいいし「お父さんが」「おじいちゃんが」「おばあちゃんが」と読みかえてしまっても全然大丈夫。だって、みんな子供を大切に思っている保護者という点で一緒でしょう?

親子の関わりで子供が落ちこぼれるかどうか決まる

子供との適度なコミュニケーションが鍵

「常に成績トップである必要はないし、苦手な科目があったっていい。
だからこそ、子供には落ちこぼれになってほしくないし、いじめやトラブルを抱えたときは、思い詰める前に親子で解決していきたい。」

我が子が小学校に入学する前からこれまで、学校の問題がニュースになるたびに、そんなことを思ってきました。

「そういう良好な親子関係でいるためには、どんな親である必要があるだろう?」というのが、私にとっての永遠の課題でもあります(笑)

この本の中で、陰山先生は親子関係についてこんなことをおっしゃっています。

「ただいま」の声が聞こえたら、顔を見て「お帰り」と迎えてあげてください。いつもは「ただいま」と帰ってくる子が声に元気がなかったり、あいさつをしなかったりしたら要注意です。子供の様子をいつも以上によく見るようにしてください。

(中略)

いずれにしても、子供の異変は顔を見ているからこそ気付けるのです。忙しくても手を止めて迎えるようにしてください。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

子供の異変に気付くには、毎日のささいなコミュニケーションと、少しの心配りが大切ということ。

この本では、「あ、そんなちょっとしたことでよかったんだ。今日から、すぐにできちゃう」ということが書かれているんです。

子供への手助けはやりすぎないことがコツ

例えば、入学前の子供との関係についても、

入学前に身につけなければならないのは、自分の身の回りのことを自分でできる力です。自分ひとりでできるようになれば、子供は自信がもてるようになります。自信がつくと、新しいことに挑戦しようという意欲が湧いてきます。

ただし、最初から1人でできるようにならないので、ある程度の手助けは必要とのこと。親の適切なアドバイスや配慮があってこそ、子供が自力でできるようになるんですね。

親の手助けで重要なのは、子供に自分で考えて用意させるようにすることだそう。

勉強ができる子供になるために必要な2つのこと

学習の基礎力とコミュニケーション力が必要

学力を支えるのは、コミュニケーション力

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

学校に通うようになったら、子供部屋を作ったから、学習机を買ったから、勉強するようになるのではなく、親が「今日の勉強どうだった?」と振り返りの機会を作ってあげることが大切。

なぜなら…

自主的に学び、学ぶ楽しさに到達するまでには、基礎力が必要ですし、何より、勉強する習慣が確立していなければなりません。そのために宿題をどうとらえるかが、大切です。親はうまく伴走し子供がスムーズに走り出せるようにしてあげてほしいのです。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

私は、毎日、親が学校であったことについて聞いてあげることで「私はあなた(子供)に興味を持っていますよ」「私はあなたのお話を聞くのが楽しみなのです」という意思表示にもなるんじゃないかなと、思ってます。

実は、私自身はこの辺りを全然できてなかったんです。シングルマザーで忙しかったから。というのが理由なんですが…。本当に後悔しています。

というのも、親子関係がよくなってから、子供に「あの頃、実は学校でこんなことがあって辛かった」「他の子は親に宿題を見てもらっているのに、うちはおばあちゃんが見てくれるのが寂しかった」と言われてしまったから(しかも、涙ぐみながら)

ほんの少し、話しかけるだけでいいんです!この本を読んだ人は、すぐにできるので、きっとやってほしい。

学習の基礎力をつけるのは音読と百ます計算

百ます計算は小1の2学期後半以降からが適切な時期

計算もおぼつかない1年生の子に、いきなり百ます計算をやらせるのは無謀です。繰り上がり、繰り下がりのない簡単な計算に慣れてから、百ます計算を始めてください。目安としては1年生の2学期後半から3学期にかけてでしょうか。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

毎日の「学校どうだった?」でコミュニケーション(+信頼関係)と当日の学習の復習ができたら、基礎力の強化。

これに効果的なのは、やっぱり「百ます計算」と「音読」

ただし、百ます計算は百ます計算以前の問題ができないようでは酷なので、早くても小学1年生の2学期頃からがいいそう。

毎日の音読は、難しい本を読ませる必要はなくて教科書の習った部分(その日に習った部分でいいみたい)を音読させればOK。

基礎力強化のポイントは、親が率先してやること。

例えば…

  • 音読も親が読み聞かせをしてあげる
  • 本も親が楽しみながら読む姿を見せる
  • 博物館や美術館に行くなら、まず、親が楽しむ
  • 百ます計算は効果がでるまで、親が諦めない

「私は楽しくないしやりもしないけど、あなたはやるのよ」では、うまくいかないということですね(それやられたら大人だって嫌だもの。子供ならもっと嫌ですよね)

お小遣いとお金教育も親が手本を見せる

他の家では〜なく我が家の身の丈にあった使い方を教える

子供が自立するために身につけるべき能力は大きく分けて3つあります。時間の管理能力、物の管理能力、そしてお金の管理能力です。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

我が家で子供にお小遣いをあげ始めたとき、毎月いくらあげるか、どうやって管理させたらいいか、とっても悩んだんですよね…。

当時シンママでお金があまりなかったっていうのもありますが、多い子供は3000円以上もらっている(小学1年生なのに!)のに、うちの子は300円。子供に申し訳なかったのと同時に、小学1年生にして3000円も月々手に入れ、コンビニで豪遊する他の子の将来に憂いを抱きました(よそ様の子供ですが)

でも、この本によるとそんなに気にやむ必要はなかったみたいだし、我が家の「よそはよそ、うちはうち」方針も間違ってはいなかったようです。

お金教育は、つまるところ、その家庭がどのようなお金の使い方をしているかにかかっています。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

当時の我が家はお金がなかった。だから、ああいう使い方をするしかなかったし、使うときも慎重に吟味して使い方を決めざるを得なかった。

お金を使ったものは、長く使えるように大切に扱う必要があったし、粗雑に扱えば怒られるのが当たり前、一過性の享楽に使うお金よりも、経験や知識を得られるものが優先された…。

シンママから脱出した今は、あの頃よりもゆるくなりました。子供に「あの頃はダメだったのに!」と言われることもあるんですが、そのときは当時と今の状況の違いを説明するようにしています。(不服そうな顔をすることも多いですが、それは、仕方ない…)

まず、子供に教えるべきは2点。身の丈に応じたお金の使い方を覚えさせることと、ムダ遣いはさせないことです。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

子供にイライラするのは親が疲れ切ってるとき

子供の向き合えなくなったら休養するのも大切なこと

この本を読んでると「なんでもかんでも、親が率先してやってくださいだなんて!そんな余裕ないよ!」と思ってしまうシーンがたびたび出てくるんです(笑)

でも…そうなるときは親自身が疲れているとき。
陰山先生もこうおっしゃっています。

子供がいるからストレスがたまるのではありません。親自身が疲れているから、子供がストレスのもとになったり、些細なことでうっとうしいと感じるようになるのです。

引用:学力は家庭で伸びる―今すぐ親ができること41 (小学館文庫)

私は、「些細なことでうっとうしいと感じてしまう」の一文が刺さりすぎて、死にそうでした。

この本を読んで「41個もやらないといけないの!?」と感じてしまうかもしれませんが、できるところからジワジワ攻めていく感じで、全然大丈夫です。

就学前なら、のんびり本を読んでいる時間さえ惜しいことがほとんどなので、「そういえばこんな本があったなぁ」程度でもいいと思います。(私もそうでしたから)

「ほんの少し、子供への態度を変えるだけで就学後の生活が楽になる」というヒントがたくさん詰まっている本です。

「就学前、ちょっと不安だな」「子供とうまく付き合えていない気がする」というときにとても役に立つので、一読してみてください。

出版年月日が古いので、図書館で探してもあると思います。

このブログを書いた人

 

こじっぺ
こじっぺプロフ 職業:元シンママ・小学生の母・ライター
趣味:編み物・ブログ・読書・お絵かき
夢:毎年一回、ディズニーランド内のホテルに家族で泊まれるようになること